韓国観光公社が選んだ2026年「穴場スポット9選」— ソウル以外の韓国を知っていますか?

韓国旅行というと、ソウル・釜山・済州島・慶州——このゴールデンコースを思い浮かべる方が多いのでは。もちろんどこも素晴らしい場所ですが、2026年はいつもと違うルートを考えてみませんか?
特にリピーター旅行者にとって、ソウルの有名スポットはもう攻略済み。景福宮も北村韓屋村もカロスキルも行った。次はどこへ?——そう感じている方にこそ読んでほしい内容です。
韓国観光公社(KTO)が2026年の「小さくても強い観光地」として9カ所を公式指定しました。旅行者を地方に分散させる国家レベルの政策の一環ですが、中身を見ると「なぜ今まで知らなかったんだろう」という穴場ばかり。それぞれの魅力を深掘りして紹介します。
日本人が特に気になる「食と歴史」の穴場
江景(カンギョン)近代歴史街道 — 忠清南道・論山市
江景は錦江沿いの港町で、かつて日本統治時代に米の集散地として栄えた町です。その名残が残る近代建築の通りも見どころですが、何より日本人にとって興味深いのがマッコリ文化です。
江景マッコリは、どろっとした濃厚な飲み口が特徴で、100年以上の醸造の歴史があります。小さな醸造所を訪ね、伝統的な素焼きの椀でマッコリを飲む体験は、ソウルのトレンドバーやおしゃれな居酒屋とは全く異なる韓国の顔を見せてくれます。焼き干しのスジニ(黄石魚)と合わせるのが地元流。港町の哀愁と、ゆったりした午後の時間、そしてマッコリ——これが江景の本質です。
万休亭(マニュジョン)— 慶尚北道・安東市
安東は日本でも「儒教文化の聖地」として知られるハフェ村の本拠地。万休亭はその安東の郊外にある東屋(あずまや)で、川の曲がり角を見下ろす絶景スポットです。かつての朝鮮時代の両班(ヤンバン)たちが詩を詠んだ場所で、観光客が少なく、しみじみとした時間が過ごせます。川の流れる音と鳥の声だけが聞こえる空間で、しばらく何も考えずに過ごす——それだけで十分な旅になります。
オンダル観光地 — 忠清北道・丹陽郡
丹陽は南漢江沿いの景勝地で、韓国の国内旅行者にはある程度知られています。オンダル観光地は、高句麗の将軍オンダルにまつわる伝説に基づいた史跡で、洞窟・川の景観・伝統芸能の要素が混在した少し不思議な空間です。「伝説の舞台を訪ねる旅」という切り口で、新しい韓国旅行の楽しみ方を提案してくれます。南漢江沿いのドライブ途中に立ち寄るポイントとしても最適です。
自然派旅行者に響く「リトリート系」スポット
居昌(ゴチャン)森林レジャースポーツ公園 — 慶尚南道
「森林浴(삼림욕)」は韓国でも人気の健康習慣で、日本の林野庁認定の森林セラピーと感覚的に近いものがあります。居昌の公園は、深い森の中のトレイルとアスレチック施設を組み合わせたスポットで、ソウルから来た観光客がほとんどいない静けさが最大の魅力です。
都市の喧騒から離れて、本当に静かな森の中を歩きたい——そういうニーズに応えてくれる場所は実は韓国には少なくないのですが、거창のように「観光地化されすぎていない」場所はさらに貴重です。평일に行けば、ほぼ貸し切り状態で森林浴が楽しめます。
サニガーデン(사니가든)— 全羅南道・海南郡
海南(ヘナム)は朝鮮半島の最南端に位置し、済州島を対岸に見る地点です。サニガーデンは竹林や海岸庭園、熱帯植物が広がる美しいスポットで、ほぼ亜熱帯に近い緑の濃さが独特の雰囲気を生み出しています。光州から南下するドライブルートに組み込むと、旅のトーンがぐっと変わります。木浦観光と組み合わせるのもおすすめです。
済州スターライト・ヌリ公園(제주 별빛 누리공원)— 済州島
済州島の旅行といえば海と滝ですが、実は星空観賞も済州の隠れた魅力。スターライト・ヌリ公園は公共向けの天文台と星空鑑賞エリアを備えており、専門的な知識がなくても楽しめます。昼間にオルレ道を歩いて、夜は星空の下で済州黒豚——このルートが思いのほか完璧な済州体験になります。リピーターにぜひ試してほしい新しい済州の楽しみ方です。
ちょっと変わった個性派スポット
シレ村 — 江原道・春川市
春川(チュンチョン)はタッカルビ(辛炒り鶏)と南怡島(ナミソム)で有名な都市ですが、南怡島周辺のシレ村は、観光客の多い南怡島とは対照的に落ち着いた雰囲気の伝統集落です。昭陽江でのカヤック体験と組み合わせると、自然とのんびりを兼ねた理想的な日程になります。「南怡島に行って人の多さに疲れた」という経験がある方に特におすすめです。
海洋生態科学館 — 京畿道・始興市
始興は首都圏にありながら観光スポットとしてはほぼ無名ですが、この海洋生態科学館は黄海の沿岸生態系を体験型で学べるユニークな施設です。子ども連れや自然科学好きの大人にもおすすめで、ソウルからのアクセスも良好。日帰りで気軽に行ける穴場スポットとして、知る人ぞ知る存在になりつつあります。
王宮宝石テーマ観光地&ダイノキッズワールド — 全羅北道・益山市
益山(イクサン)は百済王国時代の遺跡が残る歴史都市であり、同時に韓国の宝飾品生産の中心地でもあります。王宮遺跡での宝石クラフト体験と、子ども向けの恐竜テーマパークが共存するちょっと不思議な複合スポット。全州韓屋村の翌日に日帰りで回れる位置関係なので、全州旅行のオプションとして加えるのが現実的です。益산独自の「歴史×ものづくり」という二重の個性が面白い旅を作ってくれます。
地方旅行をスムーズにするコツ
韓国観光公社のデジタル旅行者カードを活用する。 Travel Month(旅行の月)キャンペーンと組み合わせると、交通・宿泊の割引が受けられます。KTO公式サイトで事前確認を。
レンタカーが最強のオプション。 多くのスポットはレンタカーでのアクセスが最適です。高速バスで地方都市まで行き、そこからレンタカーというルートもおすすめ。地方都市のレンタカー料金はソウルより安い傾向があります。
テーマで組み合わせると効率的。 「マッコリ×儒教文化」なら江景+安東、「南方の自然」なら海南+済州スターライト公園という組み合わせが自然です。丹陽+春川のように「川と自然」テーマで묶ることもできます。
平日を狙う。 これらのスポットは全般的に混雑が少ないですが、週末と平日では体験の質が大きく変わります。特に自然系の場所——居昌、万休亭、サニガーデン——は平日の静けさが旅の本質です。
韓国の地方旅行で使えるアプリと情報源
地方旅行をより快適にするためのツールもご紹介します。
Naver マップ(네이버 지도): 韓国で最も正確な地図アプリで、日本のGoogleマップより地方のカバー率が高いです。バスや田舎道の情報も充実しています。
Visit Korea公式サイト: KTOが運営する外国人向けポータルで、デジタル旅行者カードの申請もここから。各地の観光スポット情報、交通アクセス、現在開催中のキャンペーン情報が一元化されています。
KakaoT(카카오T): タクシー配車アプリで、地方都市でも使えます。特に駅やバスターミナルから観光スポットへのラストマイル移動に便利です。外国人の電話番号でも登録可能です。
韓国の高速バス予約: 고속버스 시외버스 통합 예매(고버예매)サイトで、日本のネット予約と同じ感覚で全国の高速バスと市外バスが予約できます。日本語対応はありませんが、スマートフォンのブラウザ翻訳機能で対応可能です。
地方旅行でおすすめの韓国食体験
地方旅行の最大の楽しみのひとつは、その地域の食文化です。ソウルのカフェやレストランとは全く異なる食の世界が、韓国の地方には広がっています。
忠清南道・江景のマッコリ文化: 前述の通り、江景マッコリは100年以上の歴史を持つ地域の宝です。地元産の米と水で作られた本物のマッコリを味わえます。
慶尚北道・安東の醤油と干し魚: 安東は「안동 간장(アンドン醤油)」と「안동 찜닭(アンドン チムタク)」で知られる食の都市でもあります。特にアンドンチムタクは、甘辛のブレゼした鶏肉と春雨の組み合わせが絶品で、安東市内の골목식당では本場の味が楽しめます。
全羅南道・海南の南端食文化: 海南は全羅南道の最南端で、韓国の食文化の中でも特別なポジションにあります。全羅道は「한국의 부엌(韓国のキッチン)」と呼ばれる食の宝庫で、海남はその南端として豊富な海産物と農産物に恵まれています。
江原道・春川のタッカルビ: 春川は全国的にタッカルビ発祥の地として知られています。シレ村訪問に合わせて、春川市内のタッカルビ거리(通り)で本場の味を体験するコースが鉄板です。
2026年は韓国への外国人観光客が記録的な数字を更新しているからこそ、ソウルの人気スポットは以前にも増して混雑しています。だからこそ今年は地方に目を向ける絶好のタイミング。9カ所の中で特に気になった場所はありましたか?