TXTが7年目のカムバック——『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns』が特別な理由

K-POPファンなら「7年の呪い」という言葉を聞いたことがあるはずです。デビューから約7年で契約が切れ、グループが解散や再編を余儀なくされる——これは決して珍しいことではありません。日本のアイドルグループとは異なり、K-POPでは所属事務所との専属契約が7年前後で満期を迎えることが多く、その節目がグループの命運を左右してきました。
TOMORROW X TOGETHER(TXT) は2019年3月4日のデビューから7年。2025年8月、メンバー全員(ヨンジュン、スビン、ボムギュ、テヒョン、ヒュニンカイ)がBIGHIT MUSICとの再契約を結んだというニュースは、MOA(ファンダム名)たちにとって何よりの贈り物でした。
8thミニアルバム『7TH YEAR: A Moment of Stillness in the Thorns』
このタイトルを直訳すると、「茨の中の静けさの瞬間」。困難な道のりの途中で立ち止まり、次の一歩を踏み出す前に静かに向き合う——そんなイメージです。7年という時間の重みを背負いながら、それでも前に進む意志が込められています。
収録曲は7トラック:
- Bed of Thorns
- Stick With You(タイトル曲)
- Take Me to Nirvana(feat. Vinida Weng)
- So What
- 21st Century Romance
- Dream of Mine
アルバムのテーマは「疑い、選択、回復力、アイデンティティ」。デビュー時の「Dream Chapter」シリーズから一貫して描き続けてきた青春と実存のテーマが、社会人としての視点も交えながらより深く展開されています。
タイトル曲「Stick With You」の聴きどころ
「Stick With You」はエレクトロポップサウンドをベースに、ヴィンテージなRoland TR-909ドラムマシンの音色を取り入れた一曲。クラシックなビートと現代的な音楽プロダクションのバランスが絶妙で、コーラスは思わず口ずさみたくなる力強さを持っています。
タイトルの「Stick With You」は「あなたのそばにいる」という意味。これはMOAへのメッセージでもあり、5人がお互いに「一緒にいる」と選んだことへの言葉でもあります。
日本のファンの間でも、このメッセージは特別な響きを持って受け取られています。K-POPグループが7年目を迎えたとき、何が起きるかを知っているからこそ、全員での再契約とこのタイトルの組み合わせに涙したMOAも多かったようです。
カムバックの流れ
カムバックトレーラーは、2026年3月1日に開催されたファンコン「MOA CON」最終日、ソウルのKSPOドームで初披露されました。3日間で約33,000人が来場したこのイベントの大きなクライマックスとなり、会場の熱気がSNSを通じて世界中に広まりました。
その後、4月13日のアルバム発売当日には、ソウル・高麗大学の化正体育館でショーケースを実施。ファンと直接顔を合わせる形で、7年目のスタートを切りました。
TXTが7年間で積み上げてきたもの
TXTはBIGHIT MUSICがBTS以降に初めて送り出したグループとしてデビュー。長らく「BTS以後」という文脈で語られることも多かったのが正直なところですが、2026年時点では完全に独自のアイデンティティを確立しています。
コンセプトアルバムによるシネマティックなストーリーテリング、ロック・ポップ・バラードを横断する音楽的多様性、そして北米・日本・東南アジアにまたがるグローバルなファンベース。これらはすべて、TXTが自分たちの力で積み上げてきたものです。
日本でもTXTの人気は根強く、日本語版リリースやアリーナツアーを経てMOAのコミュニティは着実に広がっています。7年目のアルバムは、そんな日本のファンにとっても感慨深い一枚になるはずです。
MOAの反応
SNSでは、今回のカムバックに対する反応が他のどのリリース時よりも感情的なものになっています。「7年の呪い」を乗り越えた事実、全員再契約という選択、そして「茨の中の静けさ」という詩的なアルバムコンセプト——これらが重なり、ファンにとって単なる音楽リリース以上の意味を持つカムバックになっています。
7年前、十代だったメンバーたちが今、大人として自分たちの言葉で語りかけてくる。それが『7TH YEAR』の本質かもしれません。
ぜひ、タイトル曲「Stick With You」からアルバムを通して聴いてみてください。